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TOWER'S GALLERY

「TOWER'S GALLERY」では、北海道を代表するアーティストや北海道ゆかりの作品をロビーに展示し、北海道のアートパワーを発信する取り組みを2013年より続けております。
このたび、JRタワーホテル日航札幌では、国内外で活躍し札幌にも多くの作品を残したデザイナー・彫刻家、五十嵐威暢氏による
「五十嵐威暢 アートポスター展」を開催いたします。
会期は五十嵐氏の名にちなみ50日間とし、期間中には2025年2月12日に逝去された同氏の一周忌を迎えます。
ロビーにてゆっくりと作品をご覧いただき、五十嵐氏の創作への思いに触れていただければ幸いです。

期間 2026年120日(火)~2026年310日(火)
場所 ホテル1F ロビー

五十嵐威暢
アートポスター展

五十嵐 威暢

画像提供:金沢工業大学 五十嵐威暢アーカイブ

五十嵐威暢 アートポスター展 開催にあたり

昨年2月12日、80歳で生涯を閉じた五十嵐威暢は、北海道滝川市出身の世界的なデザイナーであり、彫刻家です。

2003年に開業した札幌駅のJRタワーでは、ロゴマークをはじめ、JRタワー南口建物正面の《星の大時計》やコンコースの《eki clock》のデザイン、さらにJRタワー展望室タワー・スリーエイトの壁面レリーフ《山河風光》の制作を手がけました。

直径7.2メートルの《星の大時計》は、駅の大時計として世界最大級のスケールを誇ります。 《eki clock》は、本展でご覧いただくアートポスターにも通じるグリッドを基調としたデザインで、高い視認性を備え、掛け時計や腕時計などへも展開されています。 また、幅12メートル、高さ3メートルの壁面レリーフ《山河風光》は、土の塊を即興で彫刻したダイナミックな作品で、彫刻家へと転身した五十嵐の代表作のひとつです。これらの作品もぜひ併せてご覧ください。

なお、旧パセオの広場の作品《テルミヌスの森》は、札幌駅高架下新商業施設への移設が計画されており、「日常にアートを」という五十嵐の志は、今も大切に受け継がれています。

生涯を通じて、類まれな才能とあふれるエネルギーをもって創作を続けた五十嵐威暢。

本展では、五十嵐威暢美術館 かぜのびの収蔵作品より、デザイナー時代初期の貴重な作品をご紹介します。

どうぞごゆっくりお楽しみください。

五十嵐威暢美術館 かぜのび

作品
五十嵐威暢 アートポスター
五十嵐威暢 アートポスター
五十嵐威暢 アートポスター

左からアートポスター3点《Art Poster UFO #002》、《New Music Media》、《GRID》
画像提供:竹尾アーカイヴズ

五十嵐威暢(1944–2025) デザイナー・彫刻家

プロフィールと活動の軌跡

北海道滝川市生まれ。

1968年多摩美術大学卒業、1969年カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院修士課程修了。

1990年代まではデザイナーとして活動し、PARCO、カルピス、サントリーホール、多摩美術大学などのコーポレートアイデンティティを手がけるほか、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のポスターカレンダーなどもデザインし、世界を舞台に活躍した。

2003年には、札幌駅のJRタワーのロゴをデザインし、JRタワー南口建物正面の《星の大時計》およびコンコースの《eki clock》のデザインも手がけている。

1994年以降は彫刻制作に専念。石・木・土・金属など多様な素材を用いた彫刻作品を国内外のパブリックスペースに多数制作し、
JRタワー展望室タワー・スリーエイトの《山河風光》は代表作のひとつである。
作品は世界30か所以上の公立美術館に所蔵。多摩美術大学では学長を経て名誉教授。
「金沢工業大学 五十嵐威暢アーカイブ」に多くの作品が収蔵され、広く一般に公開されている。
また、北海道新十津川町の「五十嵐威暢美術館 かぜのび」では、大型彫刻を含む作品が冬期を除く5〜10月に一般公開されている。

2025年2月12日、逝去。